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@恵那山 >> コラムの目次 >> 2010年03月27日号

何故遅い、出発時間

恵那山を歩いていて気になっていることの一つに、登山者の出発時刻が遅いことが有る。私なんぞ、夏なら5時頃から歩くことが多い。「それはあなたがせっかちだからでしょう」とか、「あなたの家が恵那山に近いからよ〜」と仰るあなた。それはある意味正しいのだが、ごくまれに私が遠い山へ行く時にも、登山口をやはり6時には出るように心がけている。中高年で山歩きをはじめられた方は総じて出発時間が遅いように感じる。「出発時間の遅れは、取り返しのつかないミスにつながることもある」。この事実は意外と知られていない。

せっかちでお節介な私?

せっかちな私が恵那山に登った帰路、大判山まで戻ってくると大体11時になっている。その大判山で、これから登るというパーティと良くすれ違う。小学生が遠足に持っていく様な小さなデイパック姿がいかにも初心者という雰囲気を醸し出している。ここで私はお節介にもこう声をかける。

「日帰りですか?」
「そうだよ。」
彼らはへ〜ぜんと答える。
その顔には、
『あたりまえじゃないか、何でそんなこと聞くのかよ?』 という表情が・・・。

彼らは遅い出発時間のリスクをまったく認識していない。腹が立つほど呑気で、実に無警戒だ。

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大判山で11時というのは、はっきり言って遅いんですよ!

神坂峠ルートでは、大判山から山頂まで早くて2時間。多くの人は3時間かかるだろう。大判山を11時に通過すると、山頂への到着は2時頃になる。すぐ下りますか? 少しはゆっくりしたいでしょう。下山にも3時間かかるので、登山口到着は6時前後になってしまう。日の長い時期でも日没まで1時間しか余裕が無い。真夏なら午後の雷につかまる確率も高くなる。何かトラブルが有ったら、即ビヴァークである。

夏なら5時から歩きなさい。遅くとも6時台には出発するべきである。登山口を8時や9時に出発するパーティは、はっきり言って遭難予備軍。

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早い出発時間は非常装備

山岳部時代は6時出発なんて当たり前だったし、場合によってはラテルネ(ヘッドランプ)を点して未明から歩くことも珍しくなかった。恵那山の一般ルートではそこまでする必要は無いが、それでも後々の時間の余裕を生む早出は非常装備の一つと考えるべきだ。つまり2時間早く出発すれば、何かアクシデントがあった場合でも2時間の余裕を生み、結果として「あと2時間早く出発していたら良かったのに・・・」と後悔せずに済む。

実際2009年5月の遭難死亡事故も、あと2時間出発が早かったら遭難当日にヘリから発見されて生還した可能性があった。遭難者が携帯電話で救助要請したのは午後4時頃。県警ヘリが飛ぶも、間もなく日没で発見できなかった。結局4日後に沢で凍死体で発見された。

もしあなたが「全日本暗い山道をヘッドランプで歩く会」の会員ならば、私は何も申しませんが。

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2002年8月6日 初版発行
2010年3月27日 修正を加えて再掲載

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